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KIMLOG

人生俯瞰記

叙述ミステリ

秋くらいから急に本が読みたくなったので、ネットで有名どころを調べて何冊か買ってまして,ちょくちょく空いてる時間で読んでました。
前にイニシエーションラブは書きましたが、今回は纏めて感想。




星降り山荘の殺人
章の始まり毎に作者から読者に向けた解説や挑戦が挟まる珍しいタイプの作品で、その為になんだかテンポが悪いなと思っていたのですが、これこそが最大のトリックでした。
見事に騙されました。
物語の中ではない、こういう外部からミスリードもあるのかと、唸る作品です。
ただ、本当にその一点のみに注力した感があるので、事件が起こるまでの話が長くダレるし、殺人自体のトリックもかなり普通だし、犯人の豹変ぶりも違和感あるし、解決後の締りもなんだか微妙で、全体的に古臭い印象。
特に一番腑に落ちないのが犯人の動機で、過去の話を伏線ぽく出したわりに全く関係なかったというのがショックでかいです。
あんなに狡猾な人間なんだからもっと膨らませてほしかった。
まあ、なんにせよ別角度からの叙述トリックは斬新な切り口でした。


アクロイド殺し
アガサ・クリスティの長編。
凄く古典的な手法で今も尚愛されている大作との事で読んでみましたが、本当にその通りでした。
90年経った現代に読むと目新しくはないんですが、当時これを読んだ人はさぞかし翻弄され、衝撃を受けたのだろうと想像します。
こういう叙述トリックの先駆けなのかな、と。
イメージを湧きたてる人物描写や、巧みな記述までも伏線になっているあたりも読み手に与えるインパクトは大きですね。
結末も何だかとても寂しく、でも素敵な締まり方でした。
あとね、恥ずかしながらアガサ・クリスティって今までずっと男の人だと思ってたんですよ、僕(笑)


十角館の殺人
これもかなり有名な新本格推理小説と謳われた作品。
舞台となる島と本土の二つの場所での物語の進み方が上手く絡み合って、ラストの大オチに繋がる様が心地よかったですね。
これもイニシエーションラブ同様(流れも似てた)、最後の一文でひっくり返るんですが、お見事でした。
ただ、その叙述トリックに頼らずとも全般通して上手い構成とニクい演出でダレずに読み終わりました。
登場人物の描写も丁寧で分かりやすかったのも大きいです。
トリック自体は結構大雑把なんですけどね。
エピローグの壜はかなり忘れてましたが、結構いい締まり方だと思います。


とりあえずこの三冊を読んでいて思い出しましたが、僕が叙述ミステリで初めてやられた作品が、金田一少年の事件簿の小説第三弾「電脳山荘殺人事件」でした。
小説ならではのトリックに相当の衝撃を受け興奮したのを今でも覚えています。
そもそもミステリー系が好きになったのも小学生の時に金田一少年を読んでからなんですよね。
さて、正月も読みます!!

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