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KIMLOG

人生俯瞰記

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花粉少年

昨日街中をいつものように自転車で通勤していた。

前からは小学生らしき男の子が歩いてくる。
男の子は少し小太りで、左腕と腰を目一杯使って脇に何かを大事そうに抱えていた。

その何かを確認する為に僕はスピードを落とす。

距離が縮まる。

何か四角い物みたいだ。

すれ違ってしまうと確認するのが難しくなる。

僕は慎重に行動した。

そしてターゲットを確認。



ティッシュの箱!?




しかも5ケース!!




まだ買ったばかりの新しさで、当然縦に5つをまとめるビニールにも包まれている。
一番上のボックスだけ開いていて、いつでもすぐに使える仕様だ。

きっと彼はものすごいペースで鼻をかむのだろう。
僕が発見してからすれ違う数秒の間に一度もかまなかったのが奇跡かもしれない。
いや、もしかして意識していたのか。



そんなことを考えていたらふと小学校の同級生島田を思い出した。
彼は鼻が悪かったらしくいつも鼻水を垂らしていた。
机の横にはやはりティッシュの箱を完備していた。
たしか顔はキューピーちゃんみたいだった。
とても面白いやつだったがとてもケチだった。
ティッシュを一枚もくれなかった。
でも僕が何かで指を切り出血した時だけはくれた。


出会った男の子が彼の息子だったらどうしよう。

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