高校入学前の春休み。早速借りたギターを鳴らしてみる。
親指で弦を弾き、ポローン。
ギターはとりあえず音が鳴ってくれるので、何て事ない開放弦を爪弾いた音にもなんだかワクワクが止まりませんでしたね。
最初は何も分からなかったので、友達に教えてもらいながらドレミファソラシドを永遠と練習。1オクターブ内を上がって下がっての繰り返しです。
それがある程度弾けるようになり、次はたしかカエルの歌を練習したのを覚えています。勿論、伴奏ではなくメロディです。
ちょうど同級生に他にも数人ギターを初めた仲間がいて皆でうちに集まっては練習していました。
そんな折、単音弾きにも徐々に馴れてきた僕はコードという概念を知る事になります。
C、G、Am、Em。流石に今まで以上の難易度でしたがなんとなくは弾けるようになりました。
しかし、そこに突如現れたのがバレーコード。そう、Fです。
分からない方の為に補足すると、このコードは誰しもがぶち当たるギターの最初の壁だと思ってもらえれば結構です。鬼門です、鬼門。
勿論僕も例に漏れずで、その壁は遥かに高く、出た結論は
弾ける訳がない。
僕は僅か一ヶ月でギターをやめたのでした。