前回に引き続きコードの話。
今回は難しいコードの紹介です。
まず紹介するのがFコード。
ギターの最初の鬼門と言っても過言ではない。
私もこのFがどうしても押さえられず挫折した。ギターを放り投げた。
多分かなりの人がこういう経験をしているだろう。
それが悪魔のコードFなのだ。
はっきり言って前回の8つのコード達とは次元が全く違う。
ナメック星に着いた時に見たフリーザくらい次元が違うのだ。
…それでは
Fのポジションを見てみよう。
今回初めて全部の弦を押さえるコードな訳だが、それが難問なのである。
図を見るとまず、1Fがびよーんと伸びているのに気付くだろう。
これは「セーハ」と呼ばれ、見た通り人差し指を寝かせて全部の弦を押さえる。
名前の由来が「フレットを制覇する」からなのかは分からないが。
この場合、1Fは厳密には1、2、6弦を鳴らしていて、3弦2Fを中指、4弦3Fを小指、5弦3Fを薬指が基本的な押さえ方になる。
前述した様に高難易度のポイントが、人差し指の付け根の方で押さえる事になる1、2弦がうまく鳴らないのと、他3本の指が瞬時にコードチェンジ出来ないという部分だろう。
この辺はやはり練習して慣れるほかないのだが、初心者にありがちなのが無駄に力を入れてしまうことなので、リラックスして正しい姿勢で押弦する様に心掛けよう。
そしてもうひとつの鬼門コード
B。
人によってはFよりも難しく感じる人もいるだろうし、その逆もありえる。
これは6弦に×が付いているので、セーハした人差し指の先で軽く6弦に触れてミュートする。(セーハするコードは基本的に親指がネックの裏に来るので、前回のCの様に親指でミュートする事ができない為。)
更に、異弦同フレットといって2~4弦全て4Fを押さえるのが意外と一筋縄ではいかない。
これは薬指や小指一本で押さえてもいいし中指を含め全て使って押さえても良い。やりやすい方で練習しよう。
このコードのポイントは2弦4Fを押さえている指が1弦に触れないようにすることだ。ちゃんと1弦が鳴っているか確認してみよう。
このFとBは前回のコード同様かなり使用頻度が高いので確実にマスターしなければならないのだが、難しい分利点もそれなりにあることも事実。
それも少し紹介してみようと思う。
例えばFは、そのフォームのままフレットを二つ分上がれば、あら不思議。なんとGのコードになるのである。
また二つ分上がると今度はA。
この様に、どこで押さえてもそのポジションのメジャーコードが鳴る。
これがギターの長所で、6つの音程全てを平行移動しているから可能な事なのだ。
そして、更にFから中指を離すと
Fmに。
フォームをそのままで、先程のBの位置に移動すれば
Bmになる。
Fは様々に応用が利く便利なコードでもある事が分かっていただけただろうか。
さあ、では気を取り直して練習に励んでみよう。
いかにこの二つのコードを乗り越えるかが今回のキーポイント。
コツ?
やはり、情熱しかないだろう。
この悪魔達を制覇するのはあなたのギターに対する情熱以外にはない。
と思う。
挫折して練習してまた挫折。
それの繰り返し。
頑張ってよ!!
この二回で12のコードを覚えた訳だが、ひとつひとつのコードをバッチリ弾け、尚且つコードチェンジもスムーズにできる様になればあなたの腕前はかなりレベルアップしているはずです。
歌本等で簡単そうな曲を見つけてコードを弾きながら実際歌ってみるといい。
そう、それが弾き語りというやつなのです。
自分の好きな曲を弾いて歌う。
そうすれば俄然楽しくなる筈だ。
ギターを手放せなくなる日は近い!
一に挫折、二に挫折、それでもやっぱり五に練習。