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KIMLOG

人生俯瞰記

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読書感想文

アヒルと鴨のコインロッカー
久々の伊坂。映画は数年前に視聴してたので大まかな流れは覚えておりましたが、それでも楽しめました。
時間の表現とかちょっとした節回しとかが独特な作家さんですが、シリアスとコメディのバランスがとても良くてやっぱり好きですね。
原作を読んでみて映画版も良く出来ていたな、と感心しました。


儚い羊たちの祝宴
5本の短編小説。ちょっとホラー。
これはミステリーではない気もしますが、今までにない不思議な感覚でいつの間にかのめり込んでしまいました。
ひとつの話を読み終え、次の話を読もうとした際に一旦現実に引き戻されるので、そこでめちゃくちゃハマっていた自分に気付く訳です。
小説は基本的に文字から自分でその人物や景色をイメージしながら読むと思うのですが、 少しズレたリアリティと丁寧な描写や構成力が巧みで、想像力を掻き立てる。
内容は違くとも、どの話も起承転結が見事で締め方が特に綺麗。
ラストのどんでん返しがいくら凄くても中身が薄ければ面白かったとはならないので、やはり満足感は全体通しての充実度なんだなと再確認しました。
短編でここまでやられると長編ではどれ程膨らむのだろうと期待せずにはいられないので、近いうちにこの作家さんの長編も読んでみようと思います。


ハサミ男
中々の長編だけあって、緻密に丁寧に作られている印象。
叙述トリックも驚かされ、ミステリーとしても少しずつ話が広がっていく感が良かったです。
ハサミ男という名前のインパクトもだけど、ハサミ男自身の思考や言動など、物語よりもそれに面白さや感じるものを見出すのが本当の狙いの様な気がしてならない。
ライターだけは無くてもよかったというか、あそこまでするならちゃんと理由を付けてほしかったですね。

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